「凜ちゃん、お便所連れてって…」
「はあ-い!行こうね」

お年寄りに何か頼まれたら嬉しい。

ありがとうと言われたら涙が出る程やり甲斐を感じる。

この職についている以上避けては通れない、『看取り』の瞬間…

あたしは涙が枯れるまで泣き続ける。

それを踏まえて必死に、働いていた。

生活の為もあったけど、お年寄りの余生を自分の手で色付けたいと願う気持ちが大きかった。