「あ~菜乃波~!会いたかったよぉ」


菜乃波の元へ急いで駆けつけ、あたしは菜乃波に抱きついた。


すると菜乃波は、あたしの頭をポンポンと叩いてこう言った。



「桃夏ちっこいからね、探すの大変なの!」


「な、なんだと!?」


「嘘だよチビ♪」



どっちにしろ、ちっこいってバカにされてるんだけどね!!



チビだと、飛んでしまった風船を掴めない。


そう思うと、とても虚しい気持ちになる。


届かないと知りながらも、腕を伸ばす。


そんな時、大抵思うのはコレ。


風船が下に戻ってくればいいのに…。