「そしたらお父さんが連れて来いって。」 もちろん嘘。 「ま、まじ!?」 「うん。」 「最悪だ…」 頭抱えて落ち込んでいる。 あたしは奏多がヘタレなのを知っている。 「嘘だけどね。」 「なんだよ!超焦った」 「でももしホントに連れてこいって言われたらどうする?」 ちょっとだけだけど、期待した。 「もちろん行くよ」 って答えるのを。