「竜弥〜!!こっち、こっち〜」


「おー…」


俺は呼ばれても急がず、ゆーっくり歩いた。




「もー!!また遅刻だしっ」


「…寝坊した」


「何回目よ〜っ」


そんなの一々数えてる奴いねぇだろ。


むしろ、間に合ったことの方が珍しいしな。


「竜弥!!聞いてるの!?」


ずっと怒ってんのは、美紅。


俺の彼女。


付き合ってもうすぐ一年。


俺は美紅のことがすげぇ好き。