『は、速…っ!!』
イーグルの操縦士であるコルラドですら、こんな急降下のスピードを体感した事がなかった。
グリフォンのあまりの速さに、クロウは追いつけない。
地面に近づいた頃に少しずつスピードを落とし、グリフォンはイーグルを地面に降ろした。
「大丈夫?」
コハクが聞くと、息を切らしつつコルラドは呟いた。
『あ、あぁ…』
コルラドが大丈夫だと分かり安心したのか、コハクはため息を一つ吐いた。
「良かった。じゃあちょっとここで待ってて」
『え?あ、おい…っ』
コルラドにそう言い残し、グリフォンは再び飛びたって行った。
……コルラドがイーグルから降り見守る中、空中戦は繰り広げられた。
まず、グリフォンを追って降下して来ていたクロウの爪をグリフォンは軽く身を捻ってかわす。
『う、わぁ!!上官……っ!!!!』
グリフォンの爪が、クロウの右翼を裂く。
そして続けざまに、こちらに向かって来ていたコルラドを攻撃したクロウの胴体も引き裂いた。
『ぐおぉおっ!!』
胴体が裂かれ、2つに分裂したクロウの体が爆発した。


