独眼狼ーワンアイウルフー




イーグルの爪が貫通したクロウは、首と胴体が離れ爆発した。

その爆発を目くらましにし、コルラドはイーグルを更に急上昇させ逃げた。

雲にギリギリまで近づき身を隠し、コルラドはクロウ達の様子をうかがった。


『く、くそ……っ何処だ!!?』
『なんで消えたんだよっ!!』


案の定、生徒の方は何が起きたのか分からず混乱している。

このまま基地まで逃げようとしたコルラドは、突然耳鳴りがした。


(なんだ…?)


耳鳴りはすぐ収まった。

気のせいかと辺りを見回した時、コルラドは異変に気づいた。


……さっきまでコルラド達を監視していたはずのクロウが1体、姿を消していた。

いつの間にクロウの姿が見えなくなったのか、分からないコルラドは焦った。


「何処に―……」
『見つけたよ』


背後から聞こえた声に反応しようとしたが、それさえコルラドは出来ないまま…。

コルラドは気を失いそうになる程の強い衝撃を受け、イーグルが落ちていった。