独眼狼ーワンアイウルフー



ケビィンは内心、焦っていた。

アーマードベアの両腕に取りつけられている盾は、機械獣に使われる金属の中でも良質な物で造られていた。

今までの戦いで、この盾が破壊されるような事は一度もなかった。


しかし、ケルベロスはたった一回でその盾を貫通させたのだ。


「ヤバいな…こいつのパワーは」


ケビィンは、そう呟くと同時にアーマードベアをケルベロスに向け走らせた。

ケルベロスは向かって来るアーマードベアに怯む事なく、自らも真っ向からアーマードベアに向かって駆けて行く。

アーマードベアはケルベロスに拳を叩きつけようとする。

しかし、拳はケルベロスに意図も簡単に避けられてしまった。

そのままケルベロスは、アーマードベアの懐(ふところ)に入り牙を剥く。