えぐられた大地の欠片が雨のように降り注ぐ。
体勢を整えようとしたアーマードベアの隙を狙い、ケルベロスが牙を剥く。
「くそっ」
回避出来ないと思ったケビィンはとっさにアーマードベアの腕に着いている盾で、ケルベロスの牙を止めようとした。
ケルベロスの牙がミシミシと音をたて、アーマードベアの盾を貫通する。
「なにっ!!？……くそっ離れろおぉっ!!」
アーマードベアが空いている方の腕でケルベロスの首を掴む。
ぶん、と風を切る音と同時にアーマードベアの腕が振り回されケルベロスは空に向かって放たれた。
ケルベロスは空中で一回転し、難なく着地する。
