独眼狼ーワンアイウルフー




「あ、そういえばよ…」


立ち上がり、ズボンについた汚れを叩きながらタスクが言った。


「…何だ、タスク」


タスクの手の届かない背中などを少し乱暴に叩きながらレクスが呟いた。

おぅ、と小さく呟き頭が痛むのか頭を擦りながらタスクが口を開いた。


「何でオレ、ルイに追いかけられてたんだ…?」


そのタスクの言葉に、コハクの手を借りて立ち上がったルイが応えた。


「だって、タスクがあんな事言うから…馬鹿にされたんだって思って…」
「バ、バカになんかしてねぇよっ!!……まぁ、ちょーっとからかったけど」


タスクは最後の言葉だけ、小さくぽつりと呟いた。