独眼狼ーワンアイウルフー




そんな様子を相変わらず少し離れた所で見ていた霧兎は、いつの間にか取り出していた扇子をパタパタと扇いでいた。


「いやー、これこそ青春!!若いって良いねぇ〜」
「年寄りみたいな事言うなよ、団長…。俺より若いだろ?」


ケビィンがそう言うと、霧兎が…


「僕今年で32、ケビィンさんは?」
「俺は今年で42歳だ」
「10歳も上だったんだ…」
「そりゃあ息子が一人いるしな」
「そーいえばイルム君って、あんまりケビィンさんに似てませんよね」
「あぁ、イルムは母さん似だからな」
「ケビィンさんに似てなくて、良かったかもしれませんねぇ〜」
「……どういう意味だ、そりゃ」


…などと、雑談を始めていた。