独眼狼ーワンアイウルフー




……そう、確かにタスクは言っていた。

ランブル荒野に向かう途中でタスクがルイに、こう言ったのだ。


『この軍で気づいてない奴居ねぇぞ、絶対っ』


―…と、あの時はっきりとタスクは断言していた。

ルイから感じられる、いつもとは違うオーラにたじろぎつつもタスクが口を開く。


「あ、あー…うんっ。そ、そんな事も言ってた…ような気が……あはは」
「思い出した?タスク」


そう呟き、顔を上げないままルイはタスクに一歩近づいた。

何故か嫌な予感がしたタスクは一歩後ろに下がる。

みんなが何も言わず見守る中…ルイは一歩進み、タスクは一歩下がるのを繰り返していた。