独眼狼ーワンアイウルフー



『…どうでも良いわ、あんな雑魚共』
『自分の仲間達によくそんな事が言えるな…』


少し怒りを含んだ声でコルラドが言えば、レオナが冷たい声で応えた。


『仲間なんかじゃないわ、あんなヤツら。ただの捨てゴマよ』


そう断言した時…レオナがある事に気づいた。

今までコルラドの後ろにいた筈の……ルイのイーグルが姿を消している事に。


『……っ』


レオナが少し焦りながら辺りを見回した時、微かに羽ばたき音が聞こえた。

その音に気づき、音がする場所を…自分の下を見た時には、すでにイーグルがスザクに爪を振り上げようとしている時だった。


コルラドがスザクに攻撃をしかけ、更に話しかける事でレオナの注意を自分に向けている隙に…

ルイはイーグルのちょうど真下へと、出来るだけ音を発てないように近づき、スザクの胴体に狙いを定めて……急上昇した。


イーグルが振り上げた爪は、直撃する直前にレオナに感づかれ胴体には当たらなかったが…スザクの翼をかすめる。