独眼狼ーワンアイウルフー




頭が痛い。


(…エディー、俺が分からないのか…?)


頭が…痛い。


(…俺だっ。レクス…、レクセウスだ!!)


あの人の言葉を聞いてたら…頭が、痛くなる…っ。


(俺はレクセウス・クルーリオ!!お前の…エディリア・クルーリオの兄だっ!!)


ティファナが頭痛に耐えきれず、頭を押さえた。

それでも痛みが無くなる訳ではなく、微かに声が漏れた。


『う…っ』
「…エディリア!!?どうした?」


レクスは、ケルベロスをスフィンクスに近づけようとしたが─…


『…動かないで』


ティファナがそれを声で制止た。

いまだに消えない痛みを感じながら、ティファナが口を開いた。


『私は…あなたの事なんか、知らない』


レクスの隻眼に、悲しみの色が広がっていく。

ティファナは更に言葉を続けた。


『…私はマクスウェル様のために、あなたを撃破する』


ティファナがそう言い終わると同時に、スフィンクスが動いた。

しかし、ケルベロスは動かない。