扉の向こうには、いつもと変わらない友達のお出迎えがあった。



「おはよー♪ちょっと寝坊しちゃってさー!!」



さっきまでの不安は一気に吹き飛び、あたしは笑顔で答えた。



《なんだ!大丈夫じゃん♪》



そう思い、自分の席に着くと、隣の男子が不思議そうにあたしを見た。

そして、さっき得たばかりの安心感を粉々にする一言を、あたしに向けて言った。



「…?誰?もしかして、転校生!?」


「…!?え?」


「だから、新しく転校してきた人?見ない顔だよね?」


「なに言ってんの?あたしは、前からこの学校の生徒で、ここはあたしの席でしょ!?」