「ごめん…誰だっけ?」


「えっ…?」



一瞬、頭が真っ白になった。

麻由の言ってる言葉を、理解できない。

理解したくない。

あたしの頭がフリーズして、心臓がビクンと止まったような気がした。


あたしが、ポツリと自分の名前を言うと、



「あっ!そうだ、そうだ!ごめんね。はい、教科書。」



と、言って、麻由は自分の席へと戻った。



今のって、担任と同じような会話だよね…


偶然?

…にしては、おかしすぎる。


いじめ?

…それなら、全員にシカトされるだろう。


一体、何が起こってるの?