でも、その次の日も、そのまた次の日も、あたしは名前を忘れられていた。
「先生ー!また、あたしとばしてるー!」
毎日、このセリフを繰り返した。
友達にそのことを相談すると、はじめ、
「そうだっけ?」
なんて言われちゃったけど、
「そうだって。ひどくない?」
って言ったら、
「そうだとしたら、ありえなくね?」
とか、
「ボケてんじゃねーの?」
とか言ってくれた。
やっぱり友達はいいな♪
あたしの味方でいてくれるし、一緒にいると、メッチャ楽しい。
欠かせないもんだよね。
それに比べて、先生なんかどーでもいいし、別に名前を忘れられても気にしない。
そう思えていたのは、先生に名前をとばされ始めて1週間くらいの時までだった。
あたしの周りは、更に変わり出していたんだ。


