「よぉ!」
少し照れながら、あいさつをしてきた、その正体は…
「…勇人!?えっ?なに?どうしたの?」
予想だにしていなかった突然の来客に、テンパるあたし。
「いや、なんつーか…、一緒にガッコ行かね?みたいな。」
「えっ?あ、う…ん、いいけど…」
「うっしゃ!じゃ、行こうぜ。」
くしゃっと目を細めて子供っぽく笑う勇人。
なんだか胸がこそばゆい。
「う、うん。」
あたしはなんとか返事をして、後について行った。
勇人の明るめの茶髪が、風に遊ばれて、時折ふわふわと揺れる。
しばらくは黙ったまま歩き、勇人の茶髪を眺めていた。
そして、なんとなく、前を歩く勇人に、あたしは話しかけてみた。


