トイレの中で泣いていると、チャイムの鳴る音が聞こえた。



《教室…、戻りたくないな…》



泣き腫らした目を見られるのは、嫌いだ。


それに、どうせ授業に出なくても、先生や隣の席の男子はもちろん、クラスの大半の生徒は、あたしがいないことに気づく筈がない。

きっと、あたしの存在なんて、キレイさっぱり忘れているに違いない。




そう考えると、再び目に涙が溢れた。


なんで、こんなことになっちゃったんだろう?

あたしが一体なにをしたっていうの?

普通に生きてきたし、今だって普通に女子高生やってるだけじゃない…!



なのに…、なんで?



どこで掛け違えたの?



わかんないよ…