振り返ると
そこには智の店の
店長の姿があった。

佑があたしを指して
店長に尋ねる。

「おはようございます。
…コイツ知り合いですか?」

店長は黙って頷いた。

そして佑はあたしを指して
「昨日ウチで酔いつぶれてたんですよ」
と続けた。

「美咲ちゃん…
どう言う事かな?」

あたしは俯いたまま
黙っていた。

すると変わりに
佑が答える。

「そのままの意味ですよ。
ストレス発散させたかっただけでしょ?」


「参ったなぁ。
美咲ちゃん。
佑の店はウチの隣のビルやねんで?
オーナーが知ったらどぉなるかな?
佑も…オーナーと美咲ちゃんの事は知ってたハズやんな?」

「まぁ…」

…へ…?

…知ってた…?

あたしと智の事?


店長はポケットから携帯を取り出した。