空想姉妹

「いまから5分後、あなたは交通事故を目撃します。」

殴られたような衝撃がカナの頭に響いた。

自分の選択によって、大事な友達にも不幸が及んでしまう可能性がある出来事が交通事故だとしたら…

考えたくはない、けれど脳みそは先の展開を予想してしまう。

「ユウが車にはねられるっていうの?」

カナにとって、たった一人の親友の名前を口にする。