Wolf Eyes

「待ってよ」







やっと追いつき、彼女の腕を掴む。









俺も彼女も、呼吸が乱れて











身体が酸素を求めてる。












『は、放して!!!』

















はっと彼女・・・妹由が振り向く。


















『なんで、辰馬、くん?』


















なんでって、


















「お前が泣いてんの、見てられねぇから」

















『・・・・・・ひぇ!?』















妹由が素っ頓狂な声を上げる。
















「っていうか、反応遅いから」
















ポン、と手を妹由の頭に置く。
















一瞬で妹由の頬が真っ赤に染まる。










こうゆうとこが、好きだった。











・・・じゃなくて、好き。










過去形じゃない








現在進行型、ね。