8月中頃。
夏休みももう終わりに
近付いていたある日。
家でごろごろ
漫画を読んでいたら
ブーッ ブーッ ブーッ
携帯のバイブが鳴った。
オレンジ色に光っていた。
…隼人だ。
最近隼人のメールを
受信したら
すぐにわかるように
オレンジに光るよう
設定した。
ドクン…
いつも隼人のメールを
開くときは何故か
すごくドキドキする。
それに1ヶ月以上ぶり
だったから。
ピッ ピッ ピッ
―――――――
受信メール 隼人
無題
本文
よっ!
久しぶり♪
―――――――
今までの間なんか
関係なく普通に
送られてきた。
……。
なんか複雑な気持ち
だったけどやっぱり
シカトはできないから
返信した。
―――――――
To 隼人
Re:
本文
久しぶりやね!
元気やった?
―――――――
こうしてあたしも
普通に返す。
そして何も聞けないまま
また他愛ない話を始める。
お互いがお互いを
干渉しない。
それはあたし達の間では
暗黙の了解となっていた。
