女っポイ俺の恋っポイ!【長編】




ガラガラ

浩平としゃべりながら教室のドアを開ける
中に入ったと同時に聞こえる言葉


『壱ちゃーんおはようー!』


ちゃーん…
ちゃ~ん?


『壱ちゃーん?なんで学ランなの?』


『…おい高橋!どこに目つけてんだ?男だ!』


『怒ったらせっかくの可愛い顔がだいなし♪』


高橋を睨みつけてる俺にむかって
浩平が後ろから抱きついてくる



『で…浩平!!』


浩平の手を払って
俺は睨んだまま振り返る


ガシッ


ん…

ガシッ???


『神崎ー』


上から低くて図太い声がし俺はおそるおそる上を見る


『チャイムなってんだ座れ』


睨みつけるように眉間にシワを寄せて言う先生
周りを見るとみんな席に座って笑ってる


浩平まで!!逃げ足はえーなあいつ


ぶつぶつ文句を言ってたらもう一回


林(先生)に頭を押さえつけられた



『先生ー!そんなに壱の頭押したら背が縮まっちゃいますよ』


ケラケラ笑いながら言う高橋をまた睨みつける


……高橋ぃ


『テメェ!』


『神崎ぃ!!!!』


掴みかかろうとした手がピタリと止まる


『はーぃ……』


手を引っ込めてゆっくり席に座り前をむく

くそ…高橋のせいで怒られた……
まぁ毎回って言っていいぐらいこの繰り返しなんだけどな