目があった桜田は少し肩をびくつかせ、目を泳がす
高橋はゆっくりと一歩一歩桜田に近づいてく
今度は桜田だけを見つめて、杉本を見ずに。
桜田の前で止まった
高橋は桜田の頭に手をのせて少し長めの髪の毛を触った
俺らから見ても
高橋が優しく笑ってるその光景が少しドキっとする
桜田は高橋を泣きそうな顔で見てる
『ごめんな。俺、もうくじけない。この4日の授業で…またお前を彼女にする』
そう言うと高橋は桜田の横を通り過ぎた。
歩きだして曲がった高橋を慌てて追いかける俺ら。
立川は桜田の前で少し止まるもすぐ俺らの後についてくる。
足早に行く高橋の後を必死でおい
校門をでたところで追いついた
『高橋っ…まて…』
息を整えゆっくり歩きだす高橋に言う
高橋はピタリと止まるとその場に崩れるようにしゃがみこんだ。
驚いて高橋の元に駆け寄りしゃがみこんだ高橋を見る
顔を足にうずくめる高橋に浩平はしゃべりかけた。
『高橋?大丈夫か?』
『………。』
少し黙りこんだあと、高橋は口を開けた
『……した…きんちょー…した』
とうずくめてた顔をあげ俺らを笑顔でみる
その顔に俺らはつられて笑顔になる。
久しぶりに見た高橋の笑顔は前の高橋に戻ったみたいだった。

