と、一人で思い出にひたっていると杏奈ちゃんが

「玲菜、陵が帰ってきたんだから男遊びやめなよ。」


と真剣な目でまっすぐあたしを見ながら言った。


「もちろん。陵一筋でいくよ。」


当たり前じゃん!男なんて陵だけで十分だよ。


「玲菜ならそう言ってくれると思った。頑張りなよ!泣かされたら言ってこい!!!」


とあたしの頭をぽんっと叩いた。

杏奈ちゃーん…。


「杏奈ちゃん大好きっ!!!」


と杏奈ちゃんに抱きついた。杏奈ちゃんは笑いながらあたしもだよ。って言ってくれた。


『おい』


ビクッ。


体が震え上がった。低く、鋭いこの声。
この声の持ち主。