「あーあ。 お前家庭教師決定じゃん」 「なっ…なんで知ってんのよ!?」 「おばさん言ってた」 お母さんめ… と軽く舌打ちして解答用紙をまるめた。 「せーぜー頑張れっ。 あ、俺の番だ」 空雅は先生の元に走って行った。 空雅は昔から頭がいい。 そんな空雅が昔はうらやましかった。 昔は…ね。 ――――あんな事が起こる前までは…。