僕はいつものように教室に入った。
 いや、いつもとは違うかもしれない。僕は決意していたから。


「おい、何休んでるんだよ。逃げてたのか?」


 笑いながら田中君はそう言った。


「ビビってたんだよなー?これだからザイニチは――」


 鈴木君も笑いながらそう言うんだ。


「そうよ!もう来ないと思って喜んでたのに!なんで来るの?嫌われてるってわかってないの?」


 佐藤さんはそう言った。


「お前なんかさ。家にこもってればいいんだよ!」


「そうだそうだ!」


「そうね!家にこもるんじゃなく、親と一緒にモノゴイでもすればいいのよ!」


 好きなことを言ってくれるなぁと僕は思う。
 いつもなら泣いていたと思う。
 拳を振り上げる鈴木君を見ながら震えてたと思う。








 けど、僕は――!