「お前は今クラスメートになめられてる。その意味がわかるか?」


 わからない。わかってたまるか。


「ふー、まぁ怒るなよ。そうだね。父さんの話をしてみようか」


 嗚咽が止まらない僕を真剣に見つめてくるんだ。
 昨日から思っていたんだけど、父さんは僕を慰めるつもりはないみたい。


「父さんは学校から自分の机と椅子がなくなって、出席表から自分の名前を消されてて、友達だった人たちに無視されたね」


 涙が止まる。


「劣等児と言われるほど勉強が出来なかったから、担任にも見放されててね。しかもね。昔は連帯責任といって一人でも授業をこなせないとそのクラス全員怒られるんだ。よく父さんのせいで怒られたものだ」


 身体が震える。