雄太は少し俯き気味に私の後ろをついてくる。なんでだろう。何か落ち込んでるみたいだ。


「どうかしたか？」


　ビクッと雄太は震えただけで、何も返事をしない。


「公園かぁ。ここでよく鉄棒の練習をしたものだよ」


　公園に入るなり私は鉄棒のところまで行った。当時の私は体力が全くなくて、後回りどころか前回りすらできなかった。それが悔しくて必死に練習したものだ。


「ん――っと」


　練習してから３０年近く経つけど、それでも連続後回りが出来た。衰えてはいないのか！勇！


「アタタ」


　油断したところで三回転で失敗して思いっきり背中から地面に当ってしまう。かなり格好悪い。