「そうなんだ――」


「あぁ、よくイジメられたものだよ。当時の私は身体が小さくてね。ガリガリの鼻水垂らした、服なんて継ぎ接ぎだらけの汚い子供だったよ」


 思い出しただけで笑ってしまう。昔は本当に酷かったなぁ。


「興味がないかもしれないけど父さんの昔話なんてどうかな?暇つぶしにもなるだろうし、何か得るものがあるかもしれないよ。聞くかどうかは雄太に任せるけど、どうする?」


「――聞きたい」


 雄太は即答してくれた。
 現状を改善したいから参考にするために聞くのか、それとも私の昔話が気になるのか、まぁどちらもなのかな。


「そっか、じゃあどこから話そうかな?」


 さて、どういう風に話そうか。