ゲームの画面から眼をこちらに向ける雄太。


「言い辛いかもしれないけど、実際のところイジメられてるんだろ?」


「――なんだよ。いきなり」


 雄太は戸惑っているみたいだ。いきなりそんなことを言われたら戸惑うだろう。


「イジメられてないのか?」


「い、イジメられてなんかない!」


 そうか、と私は笑う。言いたくないものを無理に聞き出すのは良くない。


「雄太は強いもんなぁ。父さんは昔イジメられていたよ」


「父さんが――?」


「あぁ、そうだよ」