雄太がゲームをしているのを見るのもなかなか楽しい。
 『PUYOPUYO』は落ち物ゲームというらしく、ゼリーの塊みたいなそれぞれ色が違うものを組み合わせて消滅させ、相手に攻撃するゲームのようだ。


「雄太は強いなぁ」


 CPU対戦でどんどんと勝ち続けていく雄太は少し照れる。そんなことはないよ、と呟きながらこちらを一切見ずにゲームに夢中だ。


 3時間ほど眺めていただろうか、ころころと変わる息子の表情を眺めるのはなかなか楽しかった。


「クリアしちゃったよ。案外簡単だったね」


 満喫したのだろうか、とても良い笑顔だ。朝のどんよりとした表情などではなく、今は心から笑っていると思う。タイミングとしてはベストなのかもしれない。


「雄太――」


「ん、何?」