「まぁ待て。そうだ、お前欲しいって言ってたゲームあったよな。それ昨日買って来たんだ。一緒にやろう!」


 父さんが出したのは僕が欲しがっていた「PUYOPUYO」の新作だ。


「それ――対戦ゲームじゃないか。父さん、やったことないよね」


 一緒にやるのは無理だと思う。


「そうなのか?でも、父さんは見ているだけでもいいぞ」


 そんなに僕と話したいの。


「――学校休んでゲームしててもいいの?」


 学校なんて本当は行きたくないし、ゲームだってしたい。その誘惑に僕は勝てそうになかった。


「あぁ、いいさ!いくらでも休め。そうだな、どうせすぐ冬休みだろ?いいじゃないか。たまにはサボっても。父さんもいくらでもお前に付き合うから」