flashback

あなたが大きな瞳で僕を見つめて笑うたび、
僕は慌てて目をそらす。

モニターの向こうにいたあなたが
今、僕の隣で笑っている。

「怖くないよって言ったのに、嘘つき。」
小さなコースターから降りて僕を軽く叩くあなたは子供みたいで、少しだけあなたに近づけた気がした。


「ねぇ、そろそろ観覧車に乗らない?」


観覧車の長い列の最後尾に並ぶ。
あなたが時々ぼんやりするのがとても嫌で、
どうでもいいことばかり無駄に話し続ける。
晩夏の夜。
暑がりと緊張で汗ばかりかいている僕に、
大丈夫?とあなたが声をかけるたび
恥ずかしさでいっぱいだった。




あなたに僕はどう映っているのだろう。
あなたは僕をどう思っているのだろう。