それから3年の歳月が流れた。玲奈は16歳、翔は25歳。




―――……


「行ってきま〜す!」

『お嬢様、行ってらっしゃいませ。』

あたし、神崎玲奈は背が158センチにまで伸びた。腰まである染めてない黒髪を結びながら高校へ歩いて行く。



『あ、玲奈〜♪』

「春じゃん!!久しぶりっ!」

『ほんと久しぶりだよ(笑)あんた、何日学校来てないと思ってるの(笑)』

「しょーがないじゃん!コンサートとか忙しいんだから来ただけでも奇跡っしょ(笑)」

『じゃ〜高校やめちゃえよ(笑)』

「やだよ〜…やめたら親が心配するじゃん…」

『…ごめん。ちょっと度が過ぎた!本当は玲奈が来てくれて嬉しいんだからね?クラスの皆も玲奈が大好きだから、喜ぶよ(笑)』

「まじで〜?(笑)良かった〜」

この女の子は、あたしの大親友の沖田春。

ストレートの金髪で、肩くらいの長さかな? 目はぱっちり二重、背は165センチぐらい。睫毛が長い可愛らしい女の子だ。

高校入学して、席が前後だったからすぐに仲良くなったんだっけ。

あたしのこと、なんでも分かってくれるんだ。

『そーいやさ、例の好きな人はどうなったの?』