大剣を別次元から換装しては放ち、再び換装して、放つ。


鬼神は剣撃を受けてる筈なのに、一向に崩れない。


一旦、成二はバック宙で思い切り後ろに下がり、108の大剣を換装した。


「嵐月時雨[ランゲツシグレ]」


空間を裂くように右手を振り上げる。


同時に各々の大剣が矛先を敵に向け、空気の壁を貫き、鬼神をも貫いた。


「ガアアアアアアアア!!!!!!」


断末魔の咆哮が空気を震わせて、成二の耳に衝撃をもたらした。


―――うぜぇ!


右手で耳をかばった時、崩れかけた姿の鬼神が瞬時に間合いを詰める。


―――!!


大剣を換装し、防御する前に、大きな、重い拳が腹部にのしかかった。


身体の中から、鈍い音が響く。


拳が腹部から離れる迄、何分にも感じ、離された後は痛みと血の味が成二の口を支配した。