「!!」
成二が勢いよく飛び起きる。真っ先に視界に入る、壁の崩壊した霞ヶ関対策室に、少し戸惑い、辺りを見渡した。
「起きた?」
「あずささん」
あずさは、残った霞ヶ関庁舎の電力をひとつに集め、一人忙しそうにキーボードを叩き続ける。
「俺…」
成二は記憶が途切れる時の光景を蘇らせた。
「葉月!あずささん!葉月は?」
「今、室長が闘ってる。成二くんには、今から別任務を渡すね」
「あずささん、俺は葉月のトコに行きます」
あずさの声を無視して、成二は対策室から発とうとした。
「無理よ」
「無理じゃない」
平行線となる、噛み合わない会話に、あずさは少しキツイ表情を浮かべ、ディスプレイから成二の方に顔を向けた。
「何も出来なかったでしょ?」
「…!!」
「成二くん。私は、君のように闘えません。結衣さんを師と仰いでも、まだ自分の身も守れません。でも君は違うでしょう?君には、君の能力を存分に発揮出来る力があります」
成二の心に、あずさの言葉が不思議と響く。
「だから今の君には果たすべき任務と、お姉さんを信じる事が必要なんです」
あずさの瞳から、言葉では表せない、意志の様なモノが伝わる。
成二は、自分の言動をもう一度振り返った後で、あずさに頭を下げた。
「あずささんの言う通りだ。たか姉を信じる。俺のやるべき任務を教えて下さい」
成二が勢いよく飛び起きる。真っ先に視界に入る、壁の崩壊した霞ヶ関対策室に、少し戸惑い、辺りを見渡した。
「起きた?」
「あずささん」
あずさは、残った霞ヶ関庁舎の電力をひとつに集め、一人忙しそうにキーボードを叩き続ける。
「俺…」
成二は記憶が途切れる時の光景を蘇らせた。
「葉月!あずささん!葉月は?」
「今、室長が闘ってる。成二くんには、今から別任務を渡すね」
「あずささん、俺は葉月のトコに行きます」
あずさの声を無視して、成二は対策室から発とうとした。
「無理よ」
「無理じゃない」
平行線となる、噛み合わない会話に、あずさは少しキツイ表情を浮かべ、ディスプレイから成二の方に顔を向けた。
「何も出来なかったでしょ?」
「…!!」
「成二くん。私は、君のように闘えません。結衣さんを師と仰いでも、まだ自分の身も守れません。でも君は違うでしょう?君には、君の能力を存分に発揮出来る力があります」
成二の心に、あずさの言葉が不思議と響く。
「だから今の君には果たすべき任務と、お姉さんを信じる事が必要なんです」
あずさの瞳から、言葉では表せない、意志の様なモノが伝わる。
成二は、自分の言動をもう一度振り返った後で、あずさに頭を下げた。
「あずささんの言う通りだ。たか姉を信じる。俺のやるべき任務を教えて下さい」

