「せ…せぇ…じ…?」
明奈が呟く先には、“風”の気を纏った成二が立つ。
「セージ…?小龍沢宗家の長男の…小龍沢成二…か…?」
明人の朱い瞳に、疑念が映しだされる。成二は何も反応せず、まっすぐに明人を見る。
「その自信げな宗家の顔…潰したくなるな」
明人が薙刀を、明人の“陰”が大きな鎌を構える。
成二は一言も発しないまま、今から始まる闘いに備えを見せる。
「何で来たの!コレは私の闘いよ?早く皆の所へ行きなさい!」
激しく荒れる風の中に響く声。その言葉と裏腹に、今にも泣き出しそうな表情を浮かべる明奈を見て、成二は微笑む。
「師匠の闘いは弟子の闘いでもありますよ、明奈さん」
その言葉と同時に、元々は明人が繰り出した筈の、ビルを取り囲む風を、数秒とかからない内に成二が掌握する。
「貴様…」
明人の風を、一瞬の間にして我が物にする成二の姿に、明人が明らかな敵意を剥き出しにする。
「陰に取り憑かれたのか、春日家先代当主殿。不本意ではあるが、小龍沢家の名に於いてアンタを排除する」
明奈が呟く先には、“風”の気を纏った成二が立つ。
「セージ…?小龍沢宗家の長男の…小龍沢成二…か…?」
明人の朱い瞳に、疑念が映しだされる。成二は何も反応せず、まっすぐに明人を見る。
「その自信げな宗家の顔…潰したくなるな」
明人が薙刀を、明人の“陰”が大きな鎌を構える。
成二は一言も発しないまま、今から始まる闘いに備えを見せる。
「何で来たの!コレは私の闘いよ?早く皆の所へ行きなさい!」
激しく荒れる風の中に響く声。その言葉と裏腹に、今にも泣き出しそうな表情を浮かべる明奈を見て、成二は微笑む。
「師匠の闘いは弟子の闘いでもありますよ、明奈さん」
その言葉と同時に、元々は明人が繰り出した筈の、ビルを取り囲む風を、数秒とかからない内に成二が掌握する。
「貴様…」
明人の風を、一瞬の間にして我が物にする成二の姿に、明人が明らかな敵意を剥き出しにする。
「陰に取り憑かれたのか、春日家先代当主殿。不本意ではあるが、小龍沢家の名に於いてアンタを排除する」

