そして…
振り返る事はなく…

そのまま旅立って行った・・・

ずっと泣いている私を

ゆうじさんは
優しく
抱きしめてくれていた…。

そして ゆうじさんは
言った。


「血が繋がっていなくても
かずやとエリちゃんは
ちゃんと
繋がってるから
大丈夫。
あいつが成長して
帰って来れるように…
あいつが
夢を叶えられるように
応援してあげよう。」


私は思った−−−

本当に辛いのは
かずやなんだ…

私には ゆうじさんがいるし
自分の家で暮らせる…

けど・・・

かずやは

アメリカでひとり…

知らない所で
ひとりで
暮らさなければならない…

辛いのは
かずやの方だ…

なぜ 笑顔で
《頑張れ》って
言ってあげられなかったの
だろう…

最後ぐらい

なぜ涙を
我慢できなかったのだろう…

私は 少し
後悔の気持ちがあった−−


そんな私の気持ちを
わかっているかのように
ゆうじさんは
「エリちゃんの気持ちは
ちゃんと
かずやに伝わってるよ。
あいつは ちゃんと
わかってるよ」と
言ってくれた。

ゆうじさんに そう言われ
救われた気分だった…

頑張れ かずや…

ずっと
応援して 待ってるよ!!