季節は
秋になろうとしている


夏休みも終わり
すっかり
涼しくなってきていた・・・


そして

とうとう

かずやがアメリカへ行く日が
やってきた−−−


ゆうじさんの車で
空港まで
送って行く事になった。

私は
行かないつもりだったけど

ゆうじさんも
そして かずやも
来てほしいと言われ
一緒に行く事にした。

しんみりした
湿っぽい雰囲気が
大の苦手で
なんとか涙を
こらえていたが…

まだ
空港に着いてもいないのに
私は 泣いてしまった。


それを見て かずやは
笑っていた・・・

「お前バカだなぁ〜
何 泣いてんだよ。
一生のお別れみたいじゃん」

『だって−…』

「今はさ、携帯電話って言う
素晴らしいものが
あるんだし、まぁ
時差はあるけど
いつでも
連絡とれるじゃん?」

『そうだけどさぁー
やっぱ淋しいもんは
淋しいよ…』

「一年って
けっこう早いもんだぞ?
エリと父さんが
出会ってからだって
もう 一年ぐらい
経つよな?」

『うん…
ゆうじさんと出会って
一年経つね…』

「な?早いべ?
一年なんてすぐだって」