「俺の事は マジで
気にしなくていいって。
エリの事 好きだと思ったのは
事実だけど…
父さんの事で
喜んだり 悩んだり…
そんなエリが
好きだったんだよなぁ…。
だから
《父さんの事が好きなエリ》を
好きになった…って事かな。
エリの彼氏が
父さんだったから
俺、すんなり諦められたよ」


『……ごめん……』

「だから謝んなって」

『……。
かずや…
本当にアメリカ行くの?』


「……うん。
夏休み終わったらね。
学校は とりあえず
一年間は休学できるからさ。
だから学校の事は
一年経って それから
考えるよ。
とりあえずは
一年間 向こうで
修業するよ。」


『…そっかぁ。
かずやはエライね…
ちゃんと
自分の夢のために
頑張ってる。
私なんて…
何も考えてない。
ゆうじさんの事しか
考えてない…。
将来どうするのか…
自分の夢なんて
何も考えてないよ…
かずやは すごいよ。
本当に尊敬しちゃう』