季節は秋になり
学校では学祭の事で
盛り上がっていた。

私達 一年生にとっては
初めての学祭で
クラス中のテンションが
あがっていた。

私は そんな雰囲気が苦手で
最近はよく早退をしていた。

今日もまた
早退して家に帰ってきた。

バイトも休みだし
特にする事がなかった私は
制服も脱がずに
ソファーで寝てしまった。

起きた時には
すでに夜になっていた。

夜御飯を買いに
コンビニへ行った。

なぜか家に帰りたくなかった私は
家のすぐ近くにある公園で
コンビニ弁当を
ひとり食べていた。

食べ飽きたコンビニ弁当を
半分以上残し
捨ててしまった…


ひとり
ベンチに座り
色々な事を考えていた………

父のこと…


そして


母のことも……

昔っから母は
ヒステリーのカタマリのような
人だった。

私が物心ついた頃には
すでに父と母は
冷戦状態で
家の中はいつも
ピリピリとした空気が
流れていた。

子供ながらに
家での窮屈さ、息苦しさを覚え
いつも
この公園に来ていた…。

この公園の
このベンチに座り
いつも空を見上げていた。

夜空に輝く
満点の星達は
私の小さな心を
大きく包んでくれた。

家に居場所がなかった私には
このベンチから見上げた
星空だけが
味方だった。
この星空だけが
私を見守ってくれているような
気がしていた…。