遺書には
私宛てと 母宛てに
一言ずつ 書いてあった。

私宛てには
「幸せな家庭を
作ってあげられなくて
ごめん」


母宛てには
「これが君の望む事だろう?」


そう書かれてあった。


お父さんは
言葉になんて
できない程の気持ちを
自殺…と言う形で
母に突き付けたんだ…。

しかし…そうだとしたら
あまりにも 無念だ…


母は 何も感じちゃいない
何も思っちゃいない


私も ずっと母を見てきたのに…
お父さんを助けてあげる事が
できなかった…

私が成人になるまで……
と、お父さんは
離婚を我慢していたのも
わかっていた。

お父さん…ごめんね…

お父さん…悔しいよね…

お父さん……お父さん……