PM10時

楽しい時間は
あっという間に過ぎ
家に着いてしまった。


本当は
まだ帰りたくなかった…

まだ 一緒にいたかった。

だけど……やっぱり
ゆうじさんを
困らせたくなかった。

ゆうじさんには
いつも笑顔でいてほしい。

困った顔、悲しい顔なんて
見たくない。

これは やっぱり
かずやの言った通り
恋なんだろうか…

恋って…
もっと楽しくて
毎日がウキウキで…
目の前がパァーっと
明るくなるような…

そんな想像をしていた。

だけど……

ゆうじさんの事を考えると…
なんだか 苦しくなる。

そりゃあ、楽しくて
ウキウキな時もある。

けど、苦しい事の方が
多いような気がする…。

自分の本当の気持ちも
言えなくて…
相手の表情や、顔色ばかりが
気になる。

嫌われないように…

私と一緒にいて
イヤな気分に
させないように…

ゆうじさんの事を
思えば思うほど…

切なくて

苦しくなる……

訳もわからず泣きたくもなる…

ムネが痛くなる……


こんな気持ち
初めてだよ……

きっと
これが 恋なんだ。
私はゆうじさんに
恋をしているんだ…。
ゆうじさんの事が


好きなんだ・・・


自分自身で認めてみると
なんだか 少しスッキリした。

同時に……
この恋 頑張ってみよう…
と言う気持ちが芽生えてきた。

でも 頑張る……って
どうやって?
まず何をすればいいの?

私はまったく わからなかった。

今の私に わかる事…

それは……

苦しくて 切なくて
泣きたくても……

ゆうじさんが好きだと
言う事…。

ゆうじさんと一緒にいると
幸せだ・・と言う事。

そして これが
《恋》なんだ…
と言う事…。


……とりあえず
かずやに相談してみよう!