『あ…先生!』

先生が
私の呼び掛けに
反応し
後ろを振り返った。

「毎日 毎日
ごくろーさんだね!
どうかしたのかな?」


『うちのお父さん…
なんか…
昨日から変なんですよ。
いつも、
私達が病室に入ったら
ベッドから
起き上がるのに、
ずっと寝たままで…
調子悪いって
言ってるみたいなんです。
何なんでしょうか?』


医者は
不思議そうな顔をして
言った。

「え?
調子悪いって?
 そうは 見えなかったけどなぁ…」