必死に

自分の気持ちを抑えて

《お父さん》


そう呼んでいたのに…


もし…
すべての
記憶が
戻ってしまったら…


私達は…

どうなってしまうの…?


どうか……

ゆうじさんの記憶が

戻りませんように…


もう
祈るしかなかった…



そして
私とかずやは
病室に入った−−


『あ…
お父さん…
記憶、
少し戻ったんだってね!
もう…
かずやだけ
ズルイなぁ…
まぁ…仕方ないか…
かずやは
本当の息子だからね!』