私は
気にしなくてもいい…
そう言ったわ。
そして中絶の日…
ゆうじは病院まで
着いてきたわ。
病室までついていく…って
ゆうじは 言ってたけど
私は
《大丈夫》と言って
無理矢理 ゆうじを
帰したの。

そして…
そのあと……

恐くなった私は
病院を抜け出した…。

産もう…
そう思った…。

産んでひとりで育てよう…
そう決めたの。

後日 ゆうじに会って
中絶手術が
無事に終わった事を
報告したわ。
まだ三ヵ月だったし、
お腹なんて なんにも
出ていなかったから
そんな嘘が通ったのよ…
そして、
そこでゆうじとは
もう会わない事を決めた。

会ってしまえば…
子供の事を
言ってしまいそうだったから…

だって…
自分の知らない所で
自分の子供が生きている…
なんて
不気味じゃない?
だから私は
一生 ゆうじには
会わない…
子供の事は
ゆうじには言っちゃいけない…

そして…今日まで
生きてきたって言う訳よ。
だけど…
あなた達は…
偶然 出会ってしまった…

…ううん…
血の繋がりによって
引き寄せられたのよ…
きっと・・・」