…女の勘…とでも
言うのだろうか…

私は 母と ゆうじさんは 昔
恋人同士だったのではないか…
と 思っていた。


そして
ゆうじさんが言った。
「お前が エリちゃんの
母親だなんて…
こんな偶然
あっても良いのか…クソッ…」


ほら…やっぱり…
昔 付き合ってたんだ…


『ねぇ、ゆうじさん…
お母さん…。
私 わかっちゃったよ。
昔、お母さんと ゆうじさん…
付き合ってたんでしょ?
私 別に そんなこと
気にしないからいーよ』


「エリちゃん…
けど…俺は…
なんか…
自分に腹がたって
仕方がないんだ。
エリちゃんのお母さんと
付き合ってたのは事実だ…
けど…
世代を越えて 今度は
娘のエリちゃんと…」

『だから
そんな事 どーでもいいって。
言ったでしょ?
私にとって
ゆうじさんは
ゆうじさんでしかないって…。
ねぇ、お母さん…
お母さんは
私とゆうじさんの事…
反対なの?
親子そろって
同じ人を好きになった事が
そんなに悪い事なのかな?』

母は 大きな溜め息をついて
言った。


「ふぅー・・・
エリ…そして ゆうじ…
あんた達…
大きな勘違いをしているわ…
勘違い…って言うより…
あんた達は
何もわかってない。」