これ以上あたしを苦しめる事なんてないって思ってた。 だって家族を亡くすだけで言葉も話せなくなっちゃったんだもん。 それだけあたしには大きな存在だったんだよ? 心にぽっかり穴が空いたみたいに笑う事さえ忘れてしまった毎日だってあった。 でもあたしにとって忘れられない事がすぐそばまで来てたなんて全然知らなかった。