「ちょっ…隼人!?」


意味が分かんないまま、とりあえず追いかけた。

早足の隼人に、ちょこちょこ小走りで近付く。


くっそ〜!!足長っ!!

歩いてるだけで嫌味な奴!!


追いかけながら、段々イライラしてきたあたし。




「もーう!!バカ王子!!何とか言いなさいよーっ」


その声に、ピタッと足を止めた隼人。


こ、今度は何!?

思わず身構える。


「……さっきの…何」


「さっきの?覚えてないけど」


今度はクルリとあたしの方に向き直った。


「俺のことが好きなんだろ?」


「そんなこと言ってな…」


「俺は美和が好き」


真っ直ぐな澄んだ瞳に、吸い込まれそうになる。